ロックファンなら気になるタイトルではないでしょうか。
「ナンバーガールに少なからず影響を受けた芸術家展 仙台」が
昨日から青葉区一番町の
art room Enoma(エノマ)ではじまりました。
ナンバーガールは1995年から2002年に活動していたロックバンド。
ボーカルギターに向井秀徳、ギターに田渕ひさ子、ベースに中尾憲太郎、
そしてドラムにアヒトイナザワ、この4人からなるロックバンドです。
向井さんの叫びも、攻撃性のある音も、センチメンタルをのぞかせる
詞の世界…とにかく独自の音楽性を発揮しましたが、
2002年11月に惜しまれつつ解散、その後はそれぞれの音楽活動をしています。
今回の「ナンバーガールに少なからず影響を受けた芸術家展 仙台」は
加藤高志さん、近江谷沙里さん、宍戸誠さん、
山内文貴さん、シュガー★ヘイさん、八城知子さんの6名による合同展になっています。
普段からアートルームEnomaに集う若い作家のみなさんなんですが、
お互いの作品に心惹かれていろいろ話をするなかで
たまたま、ナンバーガールが好きだということがわかり、
これは何かあるのではないか?と思って自然にあつまった6人だそうです。
リーダーの加藤さんがおっしゃっていたのですが、
それぞれ作風が違うので合同展で隣同士になったときの違和感が
否めなかったりするそうですが、これだけの個性でもまとめてみられる感じが
不思議だと感じていらっしゃるそうです。
これもナンバーガール好きというスピリットが作用しているのかなぁ…なんて
控えめにおっしゃってたのが印象的でした。
展示ではナンバーガールの曲や過去のライブ映像から
インスパイアされた作品をはじめ、
ナンバーガールを聞いてその音楽や
精神性に影響されながら
学生時代を過ごした作家さんが多いなかで
そんな時期を経て今の自分からでてくる
それぞれの新作を展示しています。
グループ展のリーダーでもある
加藤高志さんは 触って動かしてみることのできる
猫型のオブジェを中央に展示していて、
歌詞のなかにでてくる飼い猫のその後を表現。
発想がすごい!!
近江谷沙里さんはナンバーガールのライブ映像を
一時停止しながら書いていきいくつかのカットを
組み合わせた構図の絵や、ナンバーガールの
”やばい”感じの和テイストを自身の作品に反映させていたりします。
宍戸誠さんは
ナンバーガールの曲名と同じ「桜のダンス」というタイトルの絵があります。
そのなかには女性のシルエットとヘルメットをかぶった中学生がかかれていて
エロティックな部分もあるんですが、
悶々とした部分も歌詞にしてしまうナンバーガールの剥き出し感に
影響を受けたからこそ、いまも奇想天外なキャラクターを生み出す力に
なっているのかなぁと思いました。
山内文貴さんは
ナンバーガールのらくがきのようなジャケットに
影響をうけたとはなしていて
作品のなかにも、その衝動のままにかかれたような絵や、
ロゴのインパクトや字体にぐっとくる作品もありました。
もしやまのうちさんの絵がCDジャケットだったらジャケ買いしちゃうと思います。
シュガー★ヘイさんは
絵の隣に、ちょうど文庫本の小説が切り取られたような
1ページ分の文章があります。
どこの星のどんな次元をきりとったのかは想像するひと次第なのですが、
1分間をきりとった物語を書いて、それにそった絵をかくという実験的な
ことをしています。文章もなめらかで豊かで、文章と絵を交互に
みながらひきこまれます。
「坂崎えり14時28分」なんてタイトルもあって!!
八城知子さんは
ちょうどご自身が大学1年生のときに出あい
4年生のときに解散しているというナンバーガールを
大学生活の一部ですね、とおっしゃっていましたが、
ミニクッションのような布作品に絵を描いたもの、
そして顔のない女の子がほおずえをついている絵は
ナンバーガールのジャケットを彷彿とさせるものがありました。
こころにずっと残る絵です。
番組内の短いコーナーでご紹介させてください、と言ったら
わざわざ6名の作家さん全員が集まってくださって、
お話し聞くのがとても楽しかったです。
会場ではもちろんナンバーガールがかかっています。
タイトルで気になったかたはぜひ。
【ナンバーガールに少なからず影響を受けた芸術家展 仙台】
11月30日(日)まで、青葉区一番町のアートルーム「Enoma」で開催
(南町通り沿い仙台中郵便局の南側で一階に
美術カフェピクニカが入っている大友ビルの2階です)
平日は12:00~21:00
土曜&日曜 12:00~18:00
★1月29日(土)の夕方から展示会場内で飲み会を開催!
(問)美術カフェピクニカ 022-712-2181