JR仙石線多賀城駅そばのGallery Sinで行われている
「織と糸 庄子葉子個展 色葉の木」を見にいってきました。
仙台市出身の庄子葉子さんは武蔵野美術大学専攻科の木工専門を卒業後、
沖縄へ移住し、伝統的な織物である首里織を学びました。
2005年に地元仙台へ移り、織物の制作にとりかかって、2009年
『色葉工房』を立ち上げ、
定禅寺通りで開催された「杜の都のアート展」へ出品したり、
グループ展にも参加されています。
私自身が庄子さんの作品のファンです!
その庄子さん初の個展ということでわくわくしながら行ってきました。
会期中の土日の午後は庄子さんご本人がギャラリーにいらっしゃって
いろいろお話をききながらみてきました。
今回は工房の立ち上げ以前から手掛けていた作品をはじめ、
初挑戦となる布を使ったポーチなどの小物、さらには仙台市内の木工の
作家さんとの共同制作による照明などがならんでいます。
今回のコンセプトは
「普段の生活の中で布をたくさんたのしんでもらうために」ということと、
なるべく使う人がピン!とくるようなたくさんの色をそろえたいと考えたそうで、
こころ踊るような色の組み合わせを観ることができます。
中でも「音から受ける色のイメージ」をテーマにした
「音の葉ストール」という作品。
タイトルには「この木なんの木」そして「イマジン」と書いてあります。
このタイトル・・・そう、曲名です。
実は、音符の通りに糸をならべて織り上げたものなんです。
会場には楽譜が一緒に展示されているのでわかりやすいのですが、
たとえば「ド」はピンク「レ」は黄色、「ミ」は緑などのように
音に色をあてはめていって、それをメロディーになるようにおりあげたもの。
CDをかけながらみせてもらったのですが、楽しかった!!
一枚の布の上に色の楽譜ができているなんて。
まとうたび、ハナウタがでるようなストールだと思いませんか。
イマジンは「縦糸にコード」を「横糸にメロディー」をという
気の遠くなるような下準備を経ておりあげたものになっています。
左側にあるのは楽譜ですよ♪素敵すぎます。
作品のなかには糸からつむいで染めあげたものも多く、
使われる染料は、
作家さん自身の昔の家の庭にあった桜の木、近くの空き地の植物、
さらには地下鉄工事にともなって伐採された青葉通りのケヤキを
もらう機会があって、そのケヤキの木など、身近なところから
採取されたものもあります。
作品をつくるなかで庄子さんご自身「うつりゆくものとかわらずにあるもの」が
もうひとつの裏テーマのようになった、ともおっしゃっていました。
絹・綿・麻・ウールのストールやポーチ、バッグ、コースターにもなるマット、
照明アイテムなど、さまざまな色に出会えます。
照明アイテムは、日本のたたみや障子などにみられる、日本独特の比率
1:2にならって作ったもの。美しい古民家の格子戸からもれる光から
インスピレーションをえて作ったそうです。
また、絵本とマフラーが一緒においてあるところもあって、
絵本からうけたイメージをもとに織られた作品もありました。
たちどまった絵本を読みながら作品も手にとってみてください。
中央には「つぶや木」という名前の木があって、葉っぱのかたちの
メッセージカードに感想などを書いて吊るすコーナーがありますよ。
【織と糸 庄子葉子個展 色葉の木】
JR仙石線多賀城駅そばのGallery Sinで
3月8日(火)まで開催
Open 10:00~18:00 入場無料
(2月24日&3月3日は休業日)
(問)022-355-5862
作家在廊日:期間中の土日13:00~18:00
※27日には午後2時から
庄子さんご本人による作品紹介があります。
予約はいりませんので直接ギャラリーにお越しください。
会場には木のイメージで、木の枝が棚になった展示スペースもあります。
織物と糸のマジック!
音の聞こえてくるような展示会場にぜひ♪