5月
5月に入りました。
先週金曜日の震災復興キックオフデーは
東日本大震災からちょうど50日。この日を堺に
元気に一歩一歩、というムードが高まっていますね。
元気のでるひとから元気を出していく。
本当に必要なことだと思います。
週末は楽天に、ベガルタに、荒吐桜祭に、
嬉しい涙がいっぱい流れました。
今日は番組に
気仙沼出身・在住の熊谷育美さんが来てくださいました。
育美ちゃんは震災当日に気仙沼で
サンドウィッチマンのおふたりと共にテレビ番組のロケを
行っていたことはみなさんご存知の通りです。
震災から間もない頃、電話をつないで
気仙沼の様子を伝えてくれたとき
育美ちゃんの声は『闘っている』声そのものでした。
でも今日はいつもの育美ちゃんの笑顔も戻っていて
”漁師町の強さを感じる”と気仙沼の様子をお話ししてくださいました。
力強いです。
一方で、みなさんたくさん我慢をしているはずです。
親しいひとを亡くしたとき、
お葬式や四十九日といった儀式があって、気持を整理していくように思います。
その機会もなく、お別れをしなければならなかった方がたくさんいて
向き合うには相当の時間がかかるはずです。
そして、県内だけでもいまだ6515人の方が行方不明という現実。
最近になってやっと、”実は…”と、身内に起こったことをお話ししてくれる方がいたり、
普段通りにしていたから家族みんな無事だと思っていたのに…実は・・・
そんなことがわたしのまわりでも起こっています。
そのたび、さわやかなはずの五月の風も、肌をひりひりさせながらすりこまれるような思いです。
被災地のすさまじい様子はカメラマンやジャーナリストの言葉で
しばしば戦場と比較されます。
ふるさと宮城がそれほどまでの災害に見舞われてしまった悲しみは
大きくて、言葉で表すのが難しいほどです。
でも、戦争は相手に怒りをぶつけ、その力で一致団結する負のエネルギーですが、
いま、宮城の人たちは支援してくれるひとへの”感謝”を自分たちの進む力に変えようとしています。
熊谷育美さんが
”宮城をもっと好きになってしまいました”とおっしゃっていましたが、
わたしも、”感謝”からのエネルギーが創り出す
未来の宮城を見たいと思うようになりました。
”取り戻す”のではなく、”創り出す”という気持ちで。
そのために、いまできることは何だろう。
観光地にでかけること。
地元のおいしいものをたべにいくこと。
芸術鑑賞に出向くこと。
友達をつくること。
ネットワークを広げること。
小さなことを続けていくうちに
おのずと次にできることが見えてくるような気がしています。
『ゴールデンウィーク』という言葉は
元気になってきた宮城にもちゃんと存在する、という思いで使いたい。
でも『ゴールデンウィーク』なんて関係ないくらしを強いられている
方が多くいることが私の口から、この単語を遠ざけます。
そんなことで迷いながらも、自問自答しながらも
今週もオンエアは毎日あります!
”笑い声が聞こえてきてほっとした”とか
”前向きなメッセージを伝えて”とか
いつも迷ってばかりのわたしに指針をくださるのは
リスナーのみなさんのメッセージです。
今週も、一歩ずつ。
ずっと走り続けてこられた方にとって
どうかよき休息を取られる連休でありますように。
【愛宕上杉通り】
震災以降、J-SIDE STATIONは定禅寺通りスタジオを離れ
本町のDate fm本社スタジオから放送しています。
スタジオ内も節電中。
4月12日。
そして、今日。
杜の都のベストシーズンも、すぐそこです。