2010年4月のツアー以来となるバンドでのツアー。
その名も「ある意味 逆に ある反面」とひじょ~うに、気になるタイトルですが、
KANさん曰く、前回のゲストを迎えたツアーとはまた違って
「ある意味・逆に・ある反面、KANの真価が問われる今ツアーはどんな手口、
どんな切り口で、どっちに行くのか」と自ら課す40代最後のロックショウになりました。
前回のゲストを迎えてのツアーで、仙台はStardust Revue根本要さんが登場しましたが、
その根本要さんにもらったというギター
(要さんはあくまで貸しているとおっしゃっているそうです。笑)を
披露する場面もありつつ、いつもの気心知れた敏腕ミュージシャンの
みなさんが揃うバンドと共に、めくるめくエンターテインメントライブが
繰り広げられていきました。
まさかの、ビジュアルバンド的身のこなしと口調で颯爽と登場したバンドとKANさん。
この名曲をこの格好で歌っちゃいます?という場面がありながらも、弾き語ればすぐに
歌の世界に魅せられてしまうし、でもやっぱり見た目は笑いがこみ上げてきたり、
そんなところでウィンクしちゃうし…と、予想外の繰り返し。どの場面を切り取っても
大きく膨らんだ期待を軽々と超えていくシーンばかりが思い出されてきます。
予想外といえば、セットリストもこれまでの15枚のアルバムから必ず1曲は選曲
するというセットリストだったため、お客さんにとっても懐かしい曲たちがたくさん演奏
されました。曲によっては19年ぶりに演奏しました、なんて曲もあったのです。
様々な年代に、自分自身のいろんな時間にタイムスリップすることもできました。
そして少しずつアレンジを変えながら届けられている“愛は勝つ”も特別な一曲として
響きました。去年この曲はKANさんの所属するアップフロントエージェンシーと
関連会社に所属されているタレント、131人のみなさんによって
新しくレコーディングされ、チャリティーソングとしてリリースされました。
90年リリースのこの曲。私の年代は“はじめて買ったCD”が“愛は勝つ”である人も多いのです。カラオケで盛り上がったり、あるときには運動会の行進曲だったり、
いろんなところで響いてきたヒット曲ですが、22年後にこんな風に励まされているとは。
ギターの中野豊さんはKANさんのピアノの上に立ち、下から風を受けながら
弾きまくるというパフォーマンスを今回も(そして今回はかなり多めに?)披露していました。最新シングルの“Listen to the Music” ではプログラミングされたサックスの音色にあわせてわざわざステージ上からサックスが吊るされて出てくるという技も!!
(このような小技は随所に!!)そしてKANさんライブではおなじみですが、
その日ライブでやった全曲をラストにメドレーで数分にまとめて演奏という離れ業を披露。
最後の最後まで度肝をぬかれました。極上のエンターテインメントを見せていただきました。
■□■この文章はDate fmメールマガジンDNA向けにかいたものです。
blogへはツアー終了後に載せています□■□