スタジオを出て曇り空の錦町公園を通ったら
木立の間に…ひ、人が浮いてる???
よ〜く見たら、木と木の間にロープが渡してあり、
その人は綱渡りをしているのでした。パフォーマーの人かな?
曇り空のもと、時間も日が傾くころ、バックに木立が色濃くそびえる中では
本当に、ぷかぷか人が空中を歩いているように見えたのです。
ドキーッ!!としてしまいました。
わ、わたし今なにを見てるんだろーっ!!と本気で思いました。
今日はゲストに毎年この時期にお迎えしている
稲川淳二さんが来てくださったので、
不思議な力を置いていかれたのかとおもっちゃいました。
今年、怪談の公演を続けて20周年を迎える稲川さん。
入院・手術されたということをニュースで知ったのでとても心配していましたが
お元気そうで、本当によかったです!
6月には"MYSTERY NIGHT TOUR SELECTION”のCD12、13が立て続けにリリースされ、
ライブDVDもリリース。
怖いけど聞きたい…聞きたいけど怖い…と迷ったあげく
早起きして朝日の降り注ぐ中で聞きました。
それでも怖い!!
わたしも稲川さんの舞台や音源にふれる前は
この時代、音響、効果音などもふんだんに盛り込まれ
盛り上げているのかなと思っていたのですが、
ほぼ、そういった音の演出はありません。
でも、稲川さんの語りの「間」で”何か”が近づいてくるスピードや距離感が、
稲川さんの語りの「声色」でその空間の温度や明るさ・暗さが、伝わってくるのです。
ふわっと何かがなでていく感触、
古い建物の木のにおい、
暗闇にこだまする音…
とにかく五感を刺激されっぱなしです。
表現に魅せられっぱなしのステージなのです。
怖いけど、とにかく魅せられます…怖いけど。
今年は8月26日仙台市民会館大ホールで怪談ナイト開催です。
通算公演回数は453回。
観客動員数は35万人を突破。
公演で語れた怪談は391本。
”みなさんに会いに行くんです”という稲川さん。
ファンの人にとって怪談の会場は”夏の里帰り”のような空間。
そして私はもはや、文化だと思います。稲川淳二さんの怪談。