震災から一年と半年が経ちました。
悲しみが癒えるには一年半はあまりにも短く
悲しみのなかで生きるには一年半はあまりに長いもの。
時間の酷をこれほど感じたことはありません。
そしてこの間に、わたしたちはどれだけ、「ふるさと」を
思ったでしょうか。
ふるさとのあたたかさに気付いたひと。
離れた場所からふるさとに祈りを届けたひと。
変わってしまったふるさとを見つめているひと。
断腸の思いでふるさとを離れることを決めたひと。
これからもふるさとで暮らすことを選んだひと。
心の中にふるさとをよみがえらせるひと。
そして未来にあたらしいふるさとをえがくひと。
いま「自分がひとりぼっちだ」と思っているひとがどうか
そのひとをたいせつに思っている存在に気付いてくれますように。
そこから、失ったふるさとをすこしずつ取り戻せると思うからです。
ほほえみがわたしたちのふるさとに今日ひとつ、
明日もひとつ、増えていきますように。
【遊佐未森さん】
今日は、スタジオに仙台出身の遊佐未森さんをお迎えしました。
未森さんとはわたしが金沢にいるときからたくさん接点があったはずなのに
なぜか片思いで、去年はじめてお会いすることができました。
その場所が若林区の避難所でした。
まだ肌寒い4月の終わり、外の広場に歌を届けにきてくださった
未森さんに会い、ふるさとへのあふれる思いを伺ったのです。
今年1月にリリースされた「淡雪」にもそんな思いがつめこまれていて、
聞くたび、わたしは自分のふるさとと、わたしがお世話になっているひとたち、
大切な友人たちのふるさとを重ねています。
今日の日に、未森さんをスタジオにお迎えできてよかったと心から思います。
【未森さんからのおみやげ】
オリジナルの焼き印が入ったお菓子をいただきました。
元気になる味なんですよ〜という未森さんの気持ちも、味もとっても優しいです。