7月最初の中継では
青葉区大町の『菅井光男カバン店』におじゃましてみました。
一歩お店に入ると、まるごと作業場。
材料の皮が天井近くまで堆くありました。
創業は明治元年(1868年)、実に145年続く老舗の
鞄屋さん、『菅井光男カバ ン店』。ご主人のお名前は
もちろん菅井光男さん。御年85歳とは思えない
お元気なハリのあるお声でした!
同じく職人さんである奥さまと
二人三脚でカバンを作り続けてきた菅井さん。
菅井さんご自身は中学生の時からカバン作りをされているそうで、
すでにキャリア70年。
今は修理のほかにも、卒業したお子さんのランドセルを記念用に
4分の1サイズにリメイクもしてくれます。
そして、植木やさんの道具入れ(はさみ入れやのこぎり入れなど
さまざまありました)は、今でも注文の多い看板商品だそうです。
丈夫であり、修理すれば長く使えるかばんはほかのプロフェッショナルの
職人さんたちの厚い信頼を得ているんですね。
口金が、一見がま口のように見えるバッグは”車掌さんバッグ”なんですって。
そんな菅井さんはどんな鞄を使っているのか
聞いてみたら
”風呂敷だぁ~”だそう!
奥さんにつくってあげたらいいのにぃ~と言ってみ たら
”(奥さんが)自分で作っから”と照れながらいい、
照れ隠しついでに”金になんねぇからなぁ”(笑)!!
お客さん第一でこれからもお仕事されるのでしょうね。
健康はもっと第一で、鞄作りを続けていただきたいと思いました。
どうぞずっとお元気でいてくださーい!
こちらも菅井さんの手作りのランドセル。
卒業したお子さんの記念として通常のランドセルの
4分の1サイズになっています。
細部にわたって大きいものがそのまま小さくなっています。
見てください、ちゃんと給食袋をぶらさげる金具まで
ついてますよ~!!
これに体育着袋までぶらさげると、
ランドセ ルめっちゃ重かったなぁ…。
幼なじみの足が早かった男の子が
ぶんぶんランドセルを揺らしながら走りどんどん距離が
開いて私を置いていく画や、
小学生同士そんなに荷物は変わらないはずなのに
”なんかひさちゃんってランドセルパンパンだよね”と
言われたことや、
クレヨンの箱がランドセルの中で開いて
大変なことになったこと、
ランドセルの裏におじいちゃんが書いてくれた”しょうじひさこ”の名前の筆跡、
時間割表の中に電話用の10円玉を2枚入れていたこと、
どんどん記憶の扉が開いていくようでした。
ひとり”かばんものがたり”脳内再生です。
ちなみにランドセルのリメイク料金は1万2千円だそうです。
昔はランドセルといったらお下がりお下がりで6年×3人=
18年くらい使ったとか。新学期前にはお直しに
出されたランドセルで作業場がいっぱいになったそうです。
この他にも帆布のタクシー運転手さん用の小銭入れは
まるで女性用のバッグインバッグのような
充実のポケットつきポーチでした。
きっとお店にはまだまだ発見がありそう!
奥さんに手作りの小物入れいただいちゃったので
今度は水ようかんでも買って会いに行きたいと思います。