気仙沼への道中、岩手県一関市室根町に立ち寄りました。
築80年の趣のある建物の前で気になる文字が目に飛び込んできました。
”元祖 白あんぱん”。
明治4年創業の『千葉本店』でお話を伺ったのは
4代目の千葉利有(ちば・としあり)さん。
こちらのお店の商品は現在『白あんぱん』のみ。
室根山の残雪の美しさを表現したという、真っ白なお菓子なのです。
名前だけだと、白餡の入った菓子パンしか想像できなかったのですが、
でてきたお菓子の見た目はお饅頭でした。
砂糖をたっぷりまぶした皮は基本はお饅頭生地のようなのですが、
やや手作りパンの風味がありました。
中からでてきたはほくほくした白餡。ひとくち食べると
シャリっとした砂糖の食感のあとに
白餡のまろやかさが感じられて、
丁寧な仕事の和菓子であることが分かります。
この味を継ぐのは3年ほど前に横浜から利有さんの元に
修行にやってきたお孫さん。
今日はでかけていてお会いできませんでしたが、
”職人として成長途中だけど、7割8割習得したね”と
おじいちゃんの顔がとっても嬉しそうでした。