今月16日(日)まで、『3がつ11にちをわすれないためにセンター』と
『NPO法人20世紀アーカイブ仙台』が共同で震災時の写真を募集しています。
将来、わたしたちが撮った写真が記録遺産として役立つようにという取り組み。
オンエアでは『3月11日をわすれないためにセンター』の
高橋奈津子さん(「高」は、はしご高ですが、文字化けするので
この表記にさせていただきました)にお話を伺いました。
集められた写真の中には、『蛇口から流れる水』
『電気のついた部屋』といった写真もあります。
震災後、パッと電気がついた時を思い出します。
家族、共にいた友人たちと思わず拍手しました。
写真を集めるとともに、その撮られた時の思いなども聞き取り、記録しています。
一方で今回、『やっと写真を見ることができたんです』と言って
震災時の写真を持ってきてくださる方もいるそうです。
時計の針の進み方はひとそれぞれです。
だからこそ、この取り組みはこれからも
継続していくそうです。
震災の日、自宅1階にいた私は
飛び出た本やCDで2階自室の扉が開かなくなりました。
部屋にあった携帯も取り出せなくて次の日明るくなってから
ようやく3センチほど開けた扉から細い棒を入れて
少しずつCDと本の山を崩し、3時間かけて部屋に入る
ことができました。そこから携帯を取り出したことを思い出します。
今、機種変更したので手元のスマートフォンに入っているのは
2012年の春以降の写真がほとんどです。
でも、高橋さんのお話を聞いていて、以前の携帯には
震災後、各地から送っていただいた支援物資の写真や、
お手紙の写真、お裾分けした食べ物をぱくぱく食べてくれた
友達の息子さんの写真…そんな嬉しい瞬間もおさめられていたことを
思い出します。
そして、街なかのお店があいて、一杯のカプチーノが飲めたとき。
わたしのことだから、きっとこんな写真も撮っていると思います。
震災アーカイブの整備が各方面で進むなか、
それらは『減災』『防災』に役立つ貴重な資料になります。
一方で、わたしたちにとって最も身近になった
携帯のカメラで撮った写真たちは、
日々のふつうのことの喜びを、ありがたさを、そしてふつうが奇跡である
ということを、繰り返し伝えてくれる、気付きのアイテムでしょう。
3月11日を思い出す、雪がちらつく仙台市内です。
支えてくださる方に感謝しながら、
震災後、苦しい思いをお話してくださった方に敬意をもって、
静かに犠牲になられた方々に祈りを捧げようと思います。
■□■ケータイで撮った「3.11」はあり ませんか?■□■
日時:3月16日(日)までの期間、午後1時から午後5時
場所:せんだいメディアテーク 7F ラウンジ
(11日のみ、1Fオープンスクエア)
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