今週の「みなさんぽ」は
県漁協志津川支所 戸倉出張所・所長の
阿部富士夫さんにお話を伺いました。
阿部さんは漁協のお仕事を始めて35年。
小学校の卒業文集に「漁協の職員になりたい」と
書いたのには訳がありました。
子どものころ、親戚の海の仕事のお手伝いをしていた際、
テキパキ仕事をする漁協の職員さんに憧れたのがきっかけだそう。
就職してからその方と一緒にお仕事もしてきたそうですが、
憧れって、ひとを動かす大きな力になるんですよね。
漁協でのお仕事を目指す人が全国から集まる学校があると
いうことを阿部さんのお話ではじめて知りましたが、
寮生活で1年間を一緒に過ごした同期の方々とは
今でも交流があるそうで、
震災後も全国からエールが届いたのだとか。
持つべきものは仲間です!
そして、今回のテーマは"ASC認証 南三陸戸倉っこかき"のお話。
"ASC"というのを、はじめて聞いてかたも多いと思います。
何てったって、日本初ですから!
この国際認証は水産養殖管理協議会によるもので、環境や
地域社会に配慮した養殖業だけが取得することができるもの。
震災からの復興を考えるとき、どうしたら次の世代に
よりよい漁場を残していけるかを考え、
震災前およそ1000台あった養殖いかだを300台にまで削減し、
組合員が共同で経営管理に取り組むことを決断しました。
品質や生産効率のよい養殖を行うための取り組みが功を奏し、
以前は2年から3年かかっていたものが、
1年で品質のよいカキが取れるようになったのです。
今年3月30日に取得したため、この秋からがまさに
本格的なシーズン!戸倉っこかきが楽しみです!!
今年、リオオリンピックではASCの食材が使われていたそうで、
阿部さんの思いは、4年後の東京へも向かっています。