スイートピー
去年の年末、さんさん商店街がクローズして、
『花の店 あん』は新たに店舗をオープンさせたばかり。
店主・芳賀純子さんが笑顔で迎えてくださる
真新しいお店には春のお花のいいかおりが広がっていました。
芳賀さんご自身はもともとは別のお仕事をされていたそうなんですが、
たまたま遊びにいった先輩の家で雑誌をめくっていた際に
雑誌に載っていたブーケを見て、「これだ!」と思ったそうです。
その後、フラワーアレンジの勉強をするなかで、お花の奥深さを知り、
ついには1990年地元にお花やさんを開きました。
もともとは志津川病院の近くにお店があったそうで、
病院スタッフの方もよく買いにいらしていたそうです。
お店の名付け親も、芳賀さんの知り合いの病院スタッフの女性たちが
「あん」って覚えやすくて、いいよね、ということから付けてくれたのだそうです。
芳賀さんもそれがいい!と思ったそうで、
これまた、直感のようなものだったんですね。
ただ、あとあと考えてみると、
50音の最初と最後の二文字「あ・ん」であることから
ひとが生まれてから生涯を閉じるまで、寄り添うお花に
ぴったりだなと思ったそうです。
直感を大事にしているのも、運命を引き寄せるのかもしれないなと
お話を聴いていて思いました。
色とりどりのお花を前に芳賀さんのお話をきいているなかで
ひときわいい香りだなと思ったのがスイートピー。
私も自宅に持ち帰ってきました。
花言葉は「門出」だそうです。
この春も芳賀さんの手で束ねられたブーケが
たくさんの門出のシーンを彩っていくんでしょうね。
わたしも、春待ちの気持ちでスイートピーを
買ってかえりました。
さんさん商店街が閉じることになったとき
新たなお店を建てるかどうか、正直迷われたこともあったそうなんですが
お客さんの
「"あん"がなくなったらどこにブーケをお願いすればいいの?」と
言う言葉が芳賀さんの背中を押してくれたともおっしゃっていました。
花の店「あん」の、芳賀さんの新たな門出も応援しています!