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しあわせに

令和初日にやってきた、かわいいお客さんから
いただきました。堂々として、とってもいい字!
(冷蔵庫に貼られたカレンダーの上に貼ってあります)

新元号のスタートは、
年度初め以上に、背筋が伸びるような気持ちと、
これからどんなふうに暮らしていきたいか、を
考えていました。

令和!! (1).jpg

思えば、平成がスタートした日は、
塩釜の母の実家で、祖父母とこたつに入りながら、
いつもと様子の違うテレビを
見ていた、遠い記憶があります。

平成も残り1ヶ月となり、
「令和」が発表になる前の日、
母方の祖母が、祖父の待つ空へと旅立ちました。

今年94歳であり、長生きしてくれたね、と言われる
お歳ではありますが、もらった時間が多いだけ寂しいです。
でも、遠方にいる孫たちも会いに行けるように、
意識が混濁することもある中で、
半年もの間がんばってくれたおばあちゃんには
感謝しかありません。
流れるような綺麗な字をかくおばあちゃんであり、私にも
よく手紙をくれました。退院できたら、
きっと「令和元年●月●日」と書いて
手紙をくれたのかなぁと思いながら、最後の手紙を
旅立つおばあちゃんに書きました。
みんな仲良く、しあわせに暮らします、という誓いです。

この春、谷川俊太郎さんの詩集「幸せについて」という
一冊を手にとりました。

「幸せについて」はっきりと定義できる言葉はない、
としながら、谷川俊太郎さんの紡ぐ言葉が心を捉えます。

大げさなものでなく、
フラットな気持ちで読むことができます。
そして...音楽で例えるならば、
とにかく自由で、何でも楽器にしちゃうような
楽団なのに、すべてが調和していて、
音量も小さすぎず、大きすぎない。
読後はそんな心地よい、愉快な気持ちにもなりました。

「コトバには意味がつきまとうから、不幸せになりやすい、
音楽には意味がないから、幸せになりやすい。」という一編も。

そして祖母のことが浮かんだフレーズもありました。
「幸せは一つ一つ手作りの一品(いっぴん)もの」

器用だった祖母は、たくさんの手作りの品を
プレゼントしてくれました。
どれも、布の端切れや、包み紙などから作ったとは思えない、
すてきな、手作りの品でした。
手作りの品を通して、お土産にもたせてくれる
体に良い食べ物を通して、きれいな字のお手紙を
通して、丁寧に暮らすということを教えてくれたおばあちゃん。

しあわせになる方法を、はじめて会ったときからずっと
教えてくれたのだなと改めて思いました。

始まったばかりの新しい時代。
あるがままに、そして、まわりのひとたちと共に、
しあわせに暮らしていきたいと思います。


【藤棚】
お寺の境内に藤がきれい。
青空とふじだな2019 (1).jpg

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2019年5月18日 23:48に投稿されたエントリーのページです。

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