明日が来ることは、当たり前ではないですね。
あの日と同じ、金曜日の3月11日です。
11年の間に、「もしもあの時」と私自身も巡らせてきましたし、
「もしもあの時」を抱えたひとの話に何度
言葉をなくしてきただろうと考えています。
最近「言葉の温度」(イ・ギジュ著/米津篤八訳)という
本を読みました。
『相手を知ることが抜け落ちた慰めは
かえって大きな傷を与えることもある。
相手の感情を注意深く見極めた上で
悲しみを癒すための温かい言葉を
少しゆっくりしたテンポで口にしても
遅くはないだろう。』
時間の進み方はひとそれぞれ。
もし11年という時間と経験が私を少しでも成長させて
くれたとしたら、
悲しい思いを抱えたひとの隣で、やっと言葉が紡げるかもしれません。
ゆっくりしたテンポで。
そして、かけがえない普段のくらしで、
内から出る感謝は、なるべく言葉にして。
省略しがちなことを省略せずに伝えられたらいいなと思います。
東日本大震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
今も苦しみのなかにあるひとの心に
ほんとうの慰めの言葉が灯りますようにと祈ります。