2019年を最後に、開催が見送られてきた
フォーラム「伊達な地図づくりin宮城」。
土地家屋調査士さんたちによる組織で、
公共事業のお手伝いや法務局の地図づくりを進めるために
設立された「公益社団法人宮城県公共嘱託登記
土地家屋調査士協会」が主催して3年ぶりに開催されました。
地図の読めないわたしが、縁あって
初回のフォーラムからMCに呼んでいただき、
毎回のようにお世話になっている先生方もいますが、
お互い元気でよかった〜という再会の喜びから
今年の準備は始まっていきました。
土地家屋士のみなさんは土地境界のプロフェッショナルですが、
今年は江戸時代の境界争いについての講演とディスカッションも
行われました。
涌谷藩志会の会長・櫻井伸孝さんの講演では、
伊達家のお家騒動として、小説や歌舞伎の題材にもなっている
伊達騒動が、涌谷と登米にまたがる湿地を舞台にした
境界争いによって、決定的な段階へと進んでいったことを知りました。
とはいえ、単純な境界争いではなく、
それぞれの当事者の思惑の違いについても。
仙台で歴史散歩といえばの第一人者
木村浩二さんの講演は「伊達地図」フォーラムでもおなじみとなり、
今年は「仙臺古地図さんぽ〜蘇る安政絵図」と題して行われました。
会場であるメディアテークの床面にも貼られたのが
「安政補正絵図仙府絵図(令和版)」。
藩政期に書かれた最後の城下絵図が
「安政補正改革仙府絵圖」だったそうですが、戦災で失われ
現存するのは複製された白黒の写本のみだったそうです。
この写本をもとに令和の時代に新たに制作されたもの。
最大の魅力は手書き文字が、活字に置き換わったことだそうで
いまの仙台の街の上に重ね合わせても分かりやすくなっています。
復元着色された美しい絵図をスクリーンでみながら、
木村さんのガイドで紐解いていく歴史散歩のひとときは、
風情を感じる時間でもありました。
そしてもちろん、お話のあとは町歩きにでかけたくなります。
出会うひとがみんな先生になってくださるのが、
この仕事のたまらなく楽しいところ。
そして、お客さんに"おもしろかった"を持ち帰っていただけたなら
MCとして一番嬉しいことです。
ニードルのおふたりの、土地家屋調査士あるあるを
織り交ぜた漫才も、おもしろかった!
画が浮かんで浮かんで、大いに笑わせていただきました。