ゆっくりゆっくり、ページをめくりたくなる一冊でした。
窪美澄さんの直木賞受賞作
「夜に星を放つ」を読みました。
「星」が登場する5つの短編が収められています。
どのお話の主人公も、たいせつな人間関係を失ったひと。
でも、そこからも続いていく、続いていかなければならない
人生でまた出会っていきます。そして変わっていきます。
かけがえのない存在も、自分が生きている限り
どうしたっていつか失ってしまうのが人生だけれど。
大切なひとは会えなくなった後も、わたしに
影響を与えてくれていると思っています。
じわーっと心に言葉がひろがって
夜空を見上げたくなるような気持ち。
ほろほろ泣けるけれど、星が放たれるように
こころを照らしてくれる物語でした。