東日本大震災から12年となる3月11日を迎えました。
震災後を生きているわたしたちだけれど、
これから起こってしまうだろう
震災前を生きていることも忘れずに備える。
そのことを、あの時のたくさんの支援に対する感謝に代えて
全国にいる大事なひとにも伝えていきたいです。
そして毎年この時期は本当に当時を
思い出し、感情が湧き上がってきて
あたまの中がいっぱいになります。
いまでも忘れられない光景や色や言葉や涙があります。
一方で、匂いや音が少し遠のいたと感じることがあって
時の流れを感じます。
「時薬(ときぐすり)」ということばがありますね。
「時は心の医者である」とも。
経験上、たしかに「時薬」はあると思うのですが、
でも、それは万能ではないし
大惨事の前では効かない「時薬」もあるでしょう。
時計の針の進み方がひとそれぞれであるならば
今の思いを抱えたままでもいいはずだし、
誰が解放してくれるものでもない以上、
いつかその人が、自身に「時薬」を許すことが
できますようにと祈ります。
東日本大震災で亡くなられた方の
ご冥福をお祈りいたします。
あなたが生きたかったこの場所で
一生懸命、いまこの時を生きていきます。