余韻から抜け出せずにいて、
サントラを繰り返し聴いています。
冒頭、七尾旅人さんが出てきますが、
この人の声はどんなメンタルの時でも
こころがきゅうっとなるもので。
そこから全編通して、音楽が心をきゅうっとする映画でした。
音楽の持つ力を信じていなければ、こういう
作品はぜったいに生まれないですね。
音楽を通して、この時代の閉塞感や震災の喪失や、
社会にも切り込んでいると思います。
説明を尽くさずとも、"象徴"させるのが
本当に絶妙。ひとの関係性で見せる。
色で見せる。画の大きさの対比で見せる。
伏線回収、というテンポではなく、
手繰り寄せるように、時と場所を行ったり来たりしながら
13年の出来事がゆっくり明かされていきます。
3時間という長さは、この物語を紡ぐのに必要な長さでした。
キリエ。
祈り。鎮魂。叫び。讃美。希望。
映像といっしょに、歌詞の刺さり方がものすごい。